悩む女性たち

てんかん持ちの人は免許が取れる?

免許

てんかんとは脳の異常によって引き起こされる発作が特徴の病気です。
低年齢でも高年齢からでも発症することがあります。
発症すると失神したり体全体がガクガクとした震えがあることが多いです。
このてんかんと診断された人が心配することが運転免許は取得できるのかということです。
あるいは既に取得していて、てんかんと診断されたら、更新などはどうなるのか、ということでしょう。

車を運転中に発作が起きて、操作不能となり、大事故を起こしたらどうしよう、と考えるのは当然です。
一方で免許が取得できなかったら、就職に影響する、という人もいるでしょう。
自動車免許の交付は公安委員会が決定する事項となりますが、その為には医師の診断書が必要となります。
しかし、診断書よりももっと大切なことは患者さん一人ひとりが自身のてんかんについて正しく理解していることです。
患者さんが自動車の運転をするためにはなにより大切なことです。

てんかんと言っても発作の種類は人によって異なります。
てんかん発作で運転が危険な人でも自分の発作を軽視して大丈夫だろうと、こっそり運転して、取り返しのつかない大事故につながることもあります。
2012年4月に発生した京都祇園軽ワゴン車暴走事故で8人死亡した、てんかん患者が運転していた実例も存在します。

てんかんと診断された人が運転免許を取得する場合、免許センターから専用の診断書をもらうことが第一歩となります。
その書類に診断した医師が記入し、免許センターに提出し、最終的に免許取得を許可するかどうかを公安委員会が判断します。
このとき虚偽報告などをしたりすると、法律で罰せられます。
また発作があるのに医師の忠告等を守らず患者さんが運転し続けている場合、医師が守秘義務を免除され、その事実を公安委員会や警察に通報も可能となっています。

免許取得が可能かどうかの判断は、運転に支障が生じるおそれがある発作が2年以上起きていないこと、運転に支障がない発作があっても、医師の経過観察を1~2年経て、症状の悪化がないとの医師の判断をもって免許センター、公安委員会の検討、という順序で免許取得が可能かどうかの判断をします。
詳細は「日本てんかん協会」のサイトに記載があります。

てんかん発作が原因で発生した交通事故について

てんかん発作が原因で起きた死亡事故は多数ありますが、記憶に新しいのは、よく報道された平成23年に起きた、鹿沼市クレーン車暴走事故(児童6名死亡、運転者7年の実刑)と、これもよく報道されました、平成24年4月の京都祇園軽ワゴン車暴走事故です。
後者は死亡者7名を出し、運転していたてんかん患者も死亡するという最悪のケースでした。
概要はタクシーに追突した運転手は、赤信号の交差点で歩行者13人をひき逃げ、更に自転車に乗っていた1人を巻き込み、自身も電柱に激突し、やっと止まったというものです。
その間に2人に接触して、最初の事故から止まったところまでの約360メートルを約30~40秒で走り抜けたとされていますから、相当のスピードを出していたと考えられます。
運転者の血液から、抗てんかん薬の成分が検出され、また直近の免許更新の際、てんかんであることを申告していなかったといいます。

他のてんかん患者の運転中の事故は、46歳のてんかん患者がワゴン車を運行中、踏み切りで電車通過待ちの歩行者3人に追突し2人が死亡した事故、トラックを運転中のてんかん患者が信号待ちをしていた歩行者2人をはね、1人死亡、乗用車を運転中のてんかん患者が、信号待ちの乗用車5台に追突、1人が死亡する、という事故などが発生しています。
ほとんどの事例で、運転者に有罪が下るケースが多く、世論のてんかん患者は運転してはいけないという声も起きています。
しかし、てんかんであることを隠したがる人が多いことも事実で、そのことが免許更新あるいは取得時に虚偽報告をしてしまう温床となっていると指摘する人も多いです。
またてんかんは誰にでも発症する可能性があるのに、患者だと差別されることが多いことなども、自身の正確な病状を明らかにしない遠因となっていると言う人もいます。
日本てんかん協会では、患者は大型免許と第2種免許の取得は控えてくださいと明確に言っています。
仕事などで車の運転に携わる人は今一度、このことを振り返って考えなければなりません。